これってABAぢゃないの?!自閉症完全克服系「とあるプログラム」中編Over The Rainbow ~虹の向こう~

March 13, 2017

これってABAぢゃないの?!自閉症完全克服系「とあるプログラム」後編


「おぉぉぉぉぉその手もあったか
っと私自身、目からウロコどこか目から目が出ちゃうくらい斬新かつ「試してみるべき価値アリアリ」っと思ったサンライズ プログラム。

実行に必要なモノリストはこちら。
(目玉ぶっ飛び度が高い順)
↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓
1)サラッと約200万円~300万円ほどのお金
(航空券、食費、宿泊費、トレーニング料etc.)
maki心の声➡我が子の価値はお金の価値以上。だけど、高ぁぁぁぁ! 無理。サンライズって「親が親のために開発・発展したプログラム」じゃなかったの? もっと「親のふところフレンドりー」にして~‼
2)マサチューセッツ州(赤い所)、サンライズ本家
The Autism Center of Americaでの1週間研修

(親の研修なので、自閉症の子供は自宅でお留守番。トレーニングを受けた親だけがサンライズプログラム実行していい・できるそうです。)
maki心の声➡行かない。いや、行けない。タマとお兄ちゃんと三男坊とダンナで留守番?うちの男子連中の大好物であるYOSHINOYAの牛丼、ハンバーガー、ピザが買いに行けるってわかっていても、エンゲル係数並びにBMI(肥満指数)急上昇に陥る危険性大。後で首が締まるのは、結局母の私じゃん。
svg
3)完全隔離できる個室
(なければ、簡単に脱出不可能なゲートをつけるなりし、とにかく「隔離スペース」確保。お風呂場( !!)でもOKらしい。テレビなどは一切除去。おもちゃは子供の目は届くが手は届かない棚上に配置。)
maki心の声➡こんな殺風景でかわいくない部屋。私はイヤじゃ。かと言って、余ってる部屋も我が家にはありゃしない。
autistic-play-room-01
(写真提供元:http://www.wesellmats.com/blog/play-rooms-for-autistic-children/)
以上。

ほのかに香ってくる「いい匂いじゃない臭」。
参加はできない・したくないけど、「一体どんななの?」と興味はそそられる。
ネット検索で出てくる情報・動画($0 )。

上記リスト以外にも、さまざまな「特徴」あり。
•かなりのエネルギーが必要。
【解説】
実際にマサチューセッツ州に行き、「親トレ」参加のご父兄方は「講習中は"よっしゃぁ やったるぞぉ "」っとファイヤー な気持ち満々。しかし、自宅(現実)に戻り「いざ実行!」の時が来ると、マサチューセッツでのハイテンションキープがかなり難しいそうです。
ディズニーランドとかで「きゃぁかわいい 」っと購入したミッキーマウスの帽子。
老若男女問わず、パーク内で被っている際には感じないけれど、自宅に戻ってアレ を被っても「ただの愉快な人(おかしな人)」感ありありじゃないですか?
サンライズの「親トレ」参加のご父兄方の心が充分わかるような気がします。
ギブアップしてしまう親御さんも多いそうです。研修後のケアはDVDとメールのみになるっというのもかなりキツイ 。その流れで、「自宅でサンライズ実行は無理」っと凹んだ親が、今度は子供とマサチューセッツにGO。←「親トレ」受講した親の子のみ受け入れてくれるそう。
月~金、8時間、2時間交代の個人付きセラピストと殺風景でかわいくもない部屋でトレーニング。
•トレーニング中、子供を部屋から出すべからず。
泣こうが叫ぼうが「語り」で対処。
子供は部屋から脱出したいと思うハズ。←私もイヤです。こんなの
【解説】
「語り」=甘い罠。
「わかるよ~気持ち。でも一緒に遊ぼ!この時間は好きな事をしていいんだよぉ
っと親・セラピストが思った事を伝えろと言うのです。← 「大人のウソ」ってやつ ? 好きな事が「部屋から出て外で遊びたい」だったらどうするの?
•スティみは強味
己も楽しくスティムろう。
【解説】
これはスゴイ
サンライズが斬新だと思ったところはココ。
ABAなら「制止・抑制・代替え行動提示」になる行動を他の人が一緒に...
こりゃぁ、ビックリして「えっ 」っとなる事間違えナシ。
Mr.マリックやセロのマジックに似ていると思います。
普段ならあり得ない現象を目の当たりにするワケですから。
マジックにはタネと仕掛けが絶対にあります。
「スティミングにはスティミングを。」
これが「アテンション」「コネクション」を得るためのサンライズのタネと仕掛け。
•「普通の人」と会話しているかのように喋る。
【解説】
理解のレベルに合わせて、単語のみ、又は会話を簡素化するのが基本ABA。
「そんな風に話しかけられたらロボット化してしまう。」と説明するのがサンライズ。
相手が理解していようがいまいが気にせず、とにかく喋る。
「すごいね~ やるじゃん もっともっと話しようね~
みたいに。

とか言っておきながら...
意表を突く変化球投入。

•質問しても答えてくれないので質問形式の喋りはやめよう。
と言うサンライズ。
ABAなら個人レベルに合わせた2択、3択を提示して質問も取り入れていく...。

まぁざっとこんな感じです。
サンライズ プログラム トレーニング法「その1」...
「その1」~「その何」まで続くのかは不明。
次も知りたいとは思わなかったので、感じ取ったままに
我が家でもやってみました。
息子達全員参加☆サンライズ プログラム
~スティみは強味 特別集中型~

☆結果☆
一同スティミングにタマはびっくりした反応
そしてケタケタ笑い。
みんなも一緒にケタケタ笑い。
確かに。
アテンション・コネクションは得る事はできるが、その持続・継続の有効性は実感できず。
理解できていない事をいくら喋り続けても、タマは無反応。
ただの雑音にしか聞こえていない。

☆私が思う事☆
サンライズが親が親のためにっと言うコンセプトはとても優しく・いいと思います。
スティミングをタネと仕掛けに利用する斬新さも個人的に好きです。

でも、サンライズの基本となっているのはABAの考え方だと思います。サンライズもABA傘下であるという事。これは、イタリア人同僚も同感。

例)おもちゃを置く位置が手の届かない棚上。←おもちゃを取るためにはそこにいる人と何ら関わりをもたなくてはいけないとわかるように仕向けてある。=ファシリテイトしている。=ABAの基本の1つ。

ブログで何度か書いていますが、ABA自体、自閉症だけに適応する考え方ではないですから。
ABAは気付かずとも誰もが日常生活で自然に使っているものだから。
(そのブログはこちら http://blog.livedoor.jp/hazloquepuedas81614/archives/2016-06.html)
どんな事でも、ガチガチに凝り固まった「我こそがいちばん」と言う想いが発生してくると、とても厄介
人それぞれに「合う・合わない」は必ずありますから。
宗教や政治政党がいい例だと思います。
色々な自閉症プログラムにも当てはまる事。

どんな事でも、「コレはいいかも 」っと思ったら、自分なりに試してみたらいいと思います。
毎日の生活の中、まとまった時間がなかなか取れない事もわかっています。私もそうですから。
だからこそ、親、特に母親が「 もういっぱいいっぱい」っと気持ちの負担になるセラピーやプログラムは無理してまでやらなくてもいいと思います。親が必死になりすぎると子供との関係が悪循環になりがちですから。

以前、「心のツヤは大事だ。」と熱弁しているおじさんの動画を見た事があります。
そのおじさん。どうやら良質の「ツヤ」と脂ぎった「テカリ」を混同していた様子。
ぶっとい金のネックレス。ごっつい金の腕時計。毎日何食ってるんだ?と思わせる風貌。
しかし!
このおじさんの言葉。
結構納得しちゃいました。あはは

私と同じように、自閉症の子供と共に育っているお母様方達。
子供達には心のツヤを。
母にはと心のツヤを。 です。

子供にしてあげたいと思う事を、たまには自分にしてあげてみて下さい。
そうすると、自然と穏やかな気持ちになる事、多くありますよ。
例えば...。
「年に1度か2度、髪切りにに行けたらいい方だよ。」
っと私のような事を言っているお母様方。
子供は旦那さんに頼んで行きましょう。髪切りに。

☆ファイナルアンサー☆
「ABAで自閉症を完全克服したケースは日本ではあまり見た・聞いた事がないのですが、アメリカではどうですか?」への返答。

「見た事ありません。」

ABAで超劇的ビフォアー&アフターってのも見た事ありません。
ヘレン ケラーは劇的一例だと思います。 
が!
昨日今日ですぐにどうにかなる事ではないのです。
改善するのは見た事あります。
うちのタマもその一例。
みんな1つ1つの積み重ね。

サンライズ プログラムのローンさんに関しては、
「彼はそもそも本当に自閉症だったの?」
っと思うのが事実。

あ~。
またも、多くの皆さまの期待を裏切る「ありがち返答」でのブログ終了。
そんな私のブログ。
今回も読んで下さり
ありがとうございます




hazloquepuedas81614 at 23:56│Comments(4)

この記事へのコメント

4. Posted by maki   October 13, 2019 11:45
Cheeさん
ツイッター&こちらでもいつも真摯な発信、ありがとうございます😊! IEPや色々ある「自閉症に有効とされる療法」にCheeさんが疑問に思われる件、私も共感/同感です。特にココ→「どの療法に関しても、問題があった幼児が小学校に入ってから改善するケースは、何にもやらない場合でもあるあるなので、そういうのをカウントしないで欲しいなあといつも思います」とココ→「他の一般的な療法(ABA)から切り離されて、例えばIEPなんかの時に努力として認めてもらえないじゃないですか?保険が効くわけでも無し。エビデンスや理論が確立され、社会的に功績が認められているようなとこじゃないとってのはあります。」

「エビデンス立証ってどのくらいの期間を指してるんですか?」タマのIEP時に学校区に問いたこともあります。学校側返答は「…。」でした。←わからないから。

かと思いきや、職場で遭遇するすぐに裁判沙汰のハイプロファイルケースの(毒)親達の理不尽な要求(子供は「一応」自閉症診断出てますが、普通学級underRSPでの授業。エビデンスもクソもない親の理不尽な要求に (例:うちの子は数学出来ないから、親が選んだ塾の費用を学校区が持て!!!」という。) 裁判より費用がかからない」って事で何でも親の要求に対応する学校区にイラッときまくっている自身もいます。親は実際には自宅では子供の進歩の為に何もしていないのに。

親のニーズに応えるため&裁判費用を避けるために、納税者から成り立っている公立学校の費用&私を含め公務員として特別支援学級勤務の人件費を考えると、「同じ公費を使うなら、本当に特別支援を要する生徒たちの支援に使って欲しい!!」と毎日考えさせられながら勤務している私です。
3. Posted by Chee   October 10, 2019 22:06
5 Makiさん、SaltboxのCheeです!
タマ君の成長とMakiさんが、ありとあらゆる療法を試してみた話が面白くて!
私もボビーが小さい頃に周りから言われて、色んな事試してきました。
さすがにキレーショん系はヤバいだろうと思ったけれど。w
Makiさんが偏る事なく、冷静に分析していらっしゃるところがまたいいです。
すごい情報量のブログ!
そんなMakiさんだから他の療法に対しての分析もフェアだと思います。

どの療法に関しても、問題があった幼児が小学校に入ってから改善するケースは、何にもやらない場合でもあるあるなので、そういうのをカウントしないで欲しいなあといつも思います。

私はマサチューセッツ住みなので、まれにサンライズをやった人に遭遇します。話を聞いていると、子供を落ち着かせるのにはいいっぽいですね。
これで劇的に治った!みたいなのは聞いたことありませんけど。Floor-time(やりましたw)とも共通点がある手法なのかなという印象を受けています。

うちの子もスティムが止まらないタイプなので、こういったアプローチも悪くは無さそうと思うのですが、こういうプログラムって、高額なのもそうですし、他の一般的な療法(ABA)から切り離されて、例えばIEPなんかの時に努力として認めてもらえないじゃないですか?保険が効くわけでも無し。

エビデンスや理論が確立され、社会的に功績が認められているようなとこじゃないとってのはあります。

とりあえず今度、私も激しくスティムしてみます!笑
2. Posted by maki   November 28, 2018 09:27
@おっくう様
メッセージを下さりありがとうございました。
ホームページも拝見させて頂きました。
「よっちゃん」ことお姉様とご家族&ボランティアの方々が共に歩んで来られた軌跡。私の心も明るくなります。

おっくう様の率直なご意見もありがとうございました。ブログ内に記している通り、私はMassachusettsで直伝のSon-Riseプログラムには参加していないので、職場の同僚(BCBA)と私(Certified Autism Specialist)とあれこれ話しながら、ウェブ上で掴める情報からSon-Riseプログラム内容を私達が理解できる範囲でトライしてみたのです。息子に合ったプログラムを模索していたわけではないのです。おっくう様にとっては不愉快と感じられたかもしれませんね。ごめんなさいね。

1つ申し上げられる事は、「ご家族がその時にお子さんの成長なり変化なりを期待していて、その気持ちがお子さんにもばれてしまっていたからだと思います。」は、ブログにも書いた通り、結果 息子と一緒にみんなで楽しさを共感できた事を表現したのですが、私の表現方法が未熟だったと感じました。おっくう様のご家族同様、私の家族も息子(15)と共にかれこれ13年間学び歩み信頼関係を結んできております。
私は1つ方法のみにこだわらず、「これはいいかも!」と感じるものは「自閉症に有効」とされている方法だけではなく、どれも取り入れていくオープンスタンスですので、これからもColorful Beadsさんのサイトを覗かせて頂きますね。

こんな私ですが、お姉様やおっくう様ご家族のお役に立てる事があれば教えて下さいね。アメリカ在住30年越え。日本(佐世保からは初めてです!)から送って頂けるメッセージは非常に有り難いです。本当にありがとうございました。
maki


1. Posted by おっくう   November 25, 2018 21:32
2 makiさん、こんにちは。

記事を拝読しました。
わたしは自分の姉が自閉症で、このサン-ライズ プログラムを家族で実践している者です。

はっきり言わせていただきますと、makiさんのお子さんに効果が出なかったのは、お子さんのスティムを真似してはいても、ご家族がその時にお子さんの成長なり変化なりを期待していて、その気持ちがお子さんにもばれてしまっていたからだと思います。自閉症の人はそういった気配にものすごく敏感です。スティムを真似すると言うことには、お子さんとmakiさん自身との信頼を築くという重要な意味があります。それを損なわないためにもお子さんがやっているスティムに心から関心を示し、一緒にやってあげることが肝心です。

ここで申し上げたいことを書ききるのはとても難しいのですが、もし今でもサン-ライズ プログラムに興味があれば、http://colorfulbeadsjihei.jpこちらを覗いてみてください。

かなりの長文失礼しました。

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