今回はBCBAについて。
BCBAとは、Board Certified Behavior Analyst(認定行動分析士(資格証明))の略。
元々は、1990年代にフロリダで発行された「州」資格証明書。
これが州➡全米➡国際資格証明書に移行したのが2000年。

我が家がお世話になっている民間ABA企業の方の名刺にも入っています。「BCBA」
(MSはMaster of Science =理学・ 科学修士)
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BC

☆「BCBA」で判る事☆
●大学院で心理学、教育学などのヒューマンサービス分野を習得・終了された方。
●大学院で行動分析学クラスを取った方。
●BCBA有資格者もしくは資格発行委員会認証人物の管理・監督下で、最低でも9か月間の実績経験がある方。
●資格発行委員会に受験願書が認証され、試験に合格された方。

☆ありがちな誤解☆
●BCBA有資格者は自閉症ABA療育の有資格者。

【重要】

BCBA有資格者は、企業で社員の意志向上化、会社組織の生産性向上化、盲導犬などのサービスアニマル育成、公的機関での字句・事実改ざん防止など、自閉症分野とは無縁の仕事をされている方達も大勢います。

心理学の事は全くの素人ですが、
「行動分析(学)」は総称であり、
基礎部門を「実験的行動分析(TEAB)」,
応用部門を「応用行動分析(ABA)」
と呼ぶものと解釈しています。
つまりは、BCBA有資格者になるために、大学院課程での必修科目はABAに限るものではないという理解。
なので、BCBA有資格者=自閉症療育の有資格者と見なす事は誤解。

では、実際に我が家がお世話になっている民間ABA企業のBCBA有資格者は自閉症療育で使われる「ABA療育」に長けている「自閉症療育のプロ」なのでしょうか?

答えは「NO」です。

☆私が見ているBCBA事情☆
2015年12月の改正案。←つい最近。
これによりカリフォルニア州でもABAセラピーに健康保険が使える事に。
【保険会社】
保険適応の場合、「セラピー指導はBCBA有資格者に限る」と枠づけ。

これを聞いた時、私を含め、自閉症児を育てている多くの親は「 ってことは、スーパーバイザーレベルのBCBA有資格者から直接セラピーをしてもらえるの?」と興奮したのを覚えています。しかし、現実は...。
今までと何も変わらず。
「指導」とは「プログラム、セラピスト、セラピーの質管理」の事を指していたから。

子供と学校・自宅で実際に接するのはセラピスト(BCBA無資格が普通)。BCBA有資格者がセラピーを行うわけではないのです。民間企業ではBCBA有資格者がスーパーバイザー、ディレクターという上部に位置していますが、スーパーバイザーでもBCBAの資格を持っていない人もたくさんいます。これまでは、月2程度でBCBA資格有無に関係なく、指導のため、「スーパーバイザーポジション」の方がセラピーセッションに顔を出すという形態。

セラピストになるには高卒学歴が必要条件。企業でのテスト・面接に合格後、企業独自のトレーニング課程を終了すれば、自閉症児と関わった経験無しでもOK。高卒だからダメなセラピスト? そんな事は決してありません。過去、タマのセラピストだった方は高卒でしたが、動物大好き、子供大好きという方でした。タマの会話力をぐ~んと引き上げてくれましたよ。BCBA無資格のスーパーバイザーの方もいましたよ。この方は大卒後、セラピストとして勤務。タマのセラピストからスーパーバイザーに昇格。VBを教えて下さったのもこの方。親の考えも即理解できる方だったので、親からの支持・人気の高いセラピスト&スーパーバイザーでした。なのに この保険OK法がために、私が住む学校区もこれまでの方針を変え、「学校区ケースを扱うセラピストは最低大卒学歴を有する物でなくてはいけない。スーパーバイザーはBCBA有資格者のみ」に。←学校区付きABAマネージャーはBCBA無資格者でもOKと言う「 はぁ?」な現状を棚に上げて。

この変更で、高卒でもBCBA無資格でも" I love Tama "とありのままのタマと向き合い、タマの進歩・可能性を引き出して下さり、親の気持ち・意向も十二分理解する事ができた高卒セラピストとBCBA無資格スーパーバイザーは、タマのケースから退かなくてはいけないという結果に。この2人は大卒歴・資格を問わない州立障害支援センターケースに異動。そのあと、タマのケースに付いたセラピストは教育学院卒でBCBA取得に励んていた方。ユーモアもあり、タマにも家族にもピッタリの方でした。BCBA有資格者のスーパーバイザーは「私はこの教本に基づいた事しかやりません。」「私がいいと思う事を取り入れます。」っとガッチガチの方だったので、「さようなら。出口はあちらです。」と私からお断りしました。
【民間ABA企業】
学校区に雇われてABAセラピー提供をするよりも、保険適応で提供する方が「ビジネス」としての収入UP。

健康保険利用可になるまで、民間ABA企業の「クライアント」は州立障害支援センターか公立学校区。
療育を必要とする子供達がABA療育が受けられるよう、各公的機関に「我が社を雇って下されば、セラピー料金を団体割引料金で提供させて頂きます。」と自ら「営業」するのが普通でした。
「営業」と言う表現を使うのは個人的にはイヤです。少なくとも私が今まで関わった民間企業のほとんどの方々は「属する企業の儲け」のためではなくタマを含む「本当にABAセラピーを必要としている子供達&親のサポートを第一に考える方達でしたので。

しかし、保険OK法以前から、自腹40時間ABA+公・私立学校に子供は送らず"HOME SCHOOL"(自宅教育)を行ってきている家庭もアメリカには多く、この選択をした家庭からのABAセラピーへの需要&私の周りで保険適応ABAセラピーをやっている家庭は未知でも、この新法で保険を使う家庭が増加したらしく、民間企業もBCBA有資格者数増加を強いられる状況に。その結果、自閉症療育企業で働くBCBA有資格者の「信頼性」と言うのか、「純度」が落ちたように感じます。例えば、心理学・教育学専攻大卒・院卒で民間ABA企業に就職➡学費は企業持ちでBCBA資格取得の指定・認定校へ➡既に企業に属しているので「BCBA有資格者もしくは資格発行委員会認証人物の管理・監督下で、最低でも9か月間の実績経験」はセラピストとして普段の仕事をこなしていればOK。➡大体の場合、セラピストは2、多くて3ケース掛け持ち。2年ほどセラピストをしながらBCBAを取得し、スーパーバイザーに昇格しても、実践経験豊富とは言い難い。➡BCBA課程を修了し資格証明を得ても、知識の実践応用ができない。➡このようなBCBA有資格者がスーパーバイザーとしてセラピストやプログラムの指導をしても+責任者としてIEPに出席しても全く無意味。⇇学校区や親からの問題行動の解決策、行動データ分析の説明を問われても、「そんな事は、みんな既にわかっている・既にやってきている事だって 」と思う返答しかできない。➡親や教師の方が実践経験は長い➡ドリフのいかりや長介の様に「だめだこりゃ。」となってしまう。

前回の「IEP」事情で書きました。

「ここで私が書いた民間ABA企業のトップの方達。
この方達は持っています。BCBA。 」
と。

ABAセラピーを受けるようになったのはタマが2歳の時。
現13歳。
これまでに多くのBCBA有資格者と接する機会を頂きました。
その中で「 さすがBCBA有資格者 」と思える方達は、タマだけでなく、セラピスト、親、学校区職員。全員ひっくるめた行動心理の把握&分析ができる方達。
タマの療育に関わる全ての人達から「良い行動」をサラッと自然に引き出せる技術を持っているのです。だから親に「もっと療育を頑張って下さい。」とか、タマの担任に「タマが挙手しているのにあなたが指名しないからIEPの挙手ゴールがマスターできないんですよ。(←データは語る。事実そうなんですけどね 。でもそのデータを使って担任がムッと来るような説明ではなく「そうですね。わかりました。」と納得する説明ができるのです。)」などとは決して言いません。そんな事を言われたら、負担・嫌悪に感じてしまいますよね。親だって日々多忙。担任だって受け持っているのはタマだけではありませんから。
この方達は「タマの行動を修正&引き出すのは私達の役目。その行動をタマが披露できる舞台(機会)を作り出すのが親や教師の役目。」というコンセプトを持っている方達なのです。
【学校区】
保険が使えるのだから、学校区予算で自宅ABAセラピーサービスを提供しなくてもいいじゃないか。
「アメリカでは公費でABAセラピーが受けられる」と言うのは事実ですが、「週40時間のセラピー」は公費ではあり得ないと言うのも事実です。公費で受けられるABAセラピーは週10時間~20時間がMAX。タマが幼少期には週10時間でした。その後、IEPで週20時間に変更。この時も「IEP有効期間の1年ではなく、3か月毎に見直し・更新あり」という条件付きで。今でも、週20時間はキープしていますが。

私が1度だけ経験したヒートアップ&3度日を改めてようやく同意サインしたIEPは、この保険OK法が下りた2015年。去年のIEPでした。「学校での行動は公費で。自宅での行動は自己保険で。」と言う学校区の考えと親の考えがぶつかり合ったからです。
【親】
無償・適切な教育法(FAPE)があるのに、なぜ自己保険を使い個人負担金を払う必要があるのか。
保険OKになっても、学校区は親に保険利用を強いる事はカリフォルニアでは違反。私の場合、タマにとって週20時間のABAは適切な時間量と思っています。今までは学校12.5時間/自宅7.5時間のサービスでした。これを学校区が「タマはよく頑張っているので自宅サービスは不要と判断しました。ここからは12.5時間で行きましょう。」と根拠不明の発言。「ちょっと待って下さい。私は学校区に自宅セラピーの様子を見学しに来てくださいと何度もお願いしてきました。自宅セラピーを見た事がない学校区に、自宅サービス不要と判断されるのは同意できません。自宅の1:1セラピーの方が能率よくIEPゴール達成の進歩が出ているとデータも出ています。」と議論。今回はBCBA事情についてなので、詳細は省きますが、ヒートアップIEPの結果、学校区と私は「20時間は全て学校でのサービスに移行。保険は利用しない。月1で学校・ABA企業・親で進歩状況確認ミーティング。進歩状況に滞り・退化が見られたら自宅セラピーの復活もあり。」と言う妥協案で合意。
【私の本音】
この妥協案でいいと思った大きな理由は3つ。
1)週3で4:00PM~6:30PMだったセラピー時間。大きくなるにつれ、お兄ちゃんと三男坊の活動スケジュールに支障をきたす事が増加。
2)タマが学校から帰宅直後~6:30PM セラピー終了➡夕食➡お風呂➡「おやすみなさい」スケジュール。タマが自由に遊び、発見できる時間が全くなかった。
3)スーパーバイザー(BCBA有資格者)としてタマのケースに付いた方から私が学べる事がほとんどない。←実践経験が浅いため、まだ応用が利かないスーパーバイザーなのです。
【個人の意見】

BCBA有資格者と言っても、その肩書だけで資質は全く判断できない。

次回はABA以外の療法についてです。