今回は、ブログでもよく登場するIEPを写真付きで解説します。
過去ログでおさらいすると...。


IEP
とはIndividualized Education Planの略。
簡単に説明すると、タマだけのためにカスタムメイドされた教育計画の事。この教育計画を決めるミーティングの事もIEPと呼ぶ。
最低でも2時間はかかるIEPは、1年間を通じての目標を決める重要な法的書類作成のミーティング。

実際のIEP書類がコレです。
後ろにABA企業のデーターレポート(11ページ)も添付されて 肉厚感倍増
IEPは全25ページ。
今年2月25日にミーティングがありました。( タマのIEPです)
IEP
IEPは基本的に 2種類。
①Annualと呼ばれる毎年のIEP
これは、1年間の進歩状況確認。そこから次の1年の目標を作るIEP。
ABAやスピーチセラピー等のサービスを受けられる場所&時間(学校・自宅&週何時間) &形態(個別orグループ)の見直しも。

☆IEPにはこんな人々が参加します☆
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書記執行役(学校区職員。校長、教頭の時もよくある。)

特別支援学級教師
普通学級教師
(サービスを受けていれば)
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学校付きセラピスト(言語・作業療法士)
学校付き行動療法士(ABA)主任
ABA企業主任
親の意向でIEPに出席してもらいたい方達も参加可能
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例) 弁護士、親仲間のIEP熟知認識者、カリフォルニア成人年齢18歳以上なら祖父母、兄弟姉妹、誰でも参加し意見を述べる事ができます。
年間目標を決めるIEP出席メンバーを「IEPチーム」と呼びます。

タマのIEPチーム。今年はメンバー10名。
「チーム」と言いながら、だいたいは学校区vs親側(親&民間ABA企業)というのが現実
学校区は「いかにして予算のセーブをするか」つまりは、「いかにしてサービスを減らすか」
親側は「いかにして子供に必要なサービスをキープするか」
華麗なる真逆ベクトル。笑
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②Triennualと呼ばれる3年毎のIEP
目的はAnnualと同じ。
上記IEPチームに心理カウンセラー、看護師が加わります。
このIEPでは生徒が受ける教育適性の見直し・確認目的あり。
心理カウンセラーは、精神年齢などの評価結果。
看護師は聴力・視力検査をはじめとする身体検査結果。
学校側チームメンバーが生徒の正式詳細評価・検査結果データ提出でのIEP。
学校区予算で雇用されている民間ABA企業からの詳細データ提出は毎IEPで「当たり前」 。

この正式評価は、タマが普通学級で学べるクラスの有無判断基準にもなります。←絵画が大好きなタマ。今年7年生でしたがセラピスト付きで6年生普通学級アートクラスに参加しました。 一貫校の特典(?) 小5年時にはタマの得意な足し算・引き算メインの小2普通学級「算数」にも参加できました。
注意
IEPは必要があればいつでも文書送付で親・学校、どちらからでも要請可能。
要請から30日以内にミーティングを行う事はカリフォルニア州法。
なので、Annual、Triennialを待たずとも、何らかの見直しが必要な際にはIEP&正式評価・検査要請もいつでも可能。見直しの必要性はそう頻繁にあるものではないので、この頻度で「ちょうどいい」が私個人の意見。←それだけ慎重に扱われるのがIEP。
☆初公開☆

これがIEPの中身。
nakami
ぽちぽちと「ki」だけ隠すのも大変だったので、通称「タマ」の実名「Tamaki」も初公開
このページから年間目標記載が始まります。
【上段】
去年~今年のIEPまでの年間の進歩状況。
読解は80%で目標達成。実際は70%だったので「進歩中」と書かれています。
語彙力も80%で目標達成。こちらも60%だったので「進歩中」。
クリアできなかった目標を次年に持ち越す必要性の有無もIEPで決めます。
【中段】
タマの現状レベル&実用的技能の「Strength(長所・本人が自力で頑張っている姿勢)」と「Needs(これからの必要性)」が共に書かれています。
【下段】
中段のデータを基に、年間の新目標が書かれています。
年間目標にはIEP日から4か月後と10か月後の達成目安も記されています。
この写真ページの新目標①は英文読解。
年間目標は「選択肢付き読解問題を口頭で質問された時、70%正確に答える」
達成目安は4か月後=50%。10か月後=70%。

この目標はタマにはぴったり
選択肢付き読解問題。
タマが理解している単語内容での読解問題。選択肢を視覚で捉えれば、答えはすぐにわかるタマ。聞き取りとなるとまだまだ練習が必要。10か月後に年間目標である70%になっているのは、1年後には70%超えを狙える可能性が十分あるから。長い夏休み中の現在、私とキッチンでちょこちょこっとする読解練習。目標はざっくり大きく書かれていますが、私流でWhat(何) Who(誰) Where(どこ) Why(なぜ) When(いつ)の個別データを取っています。現在、Whoは90%超。Whatは60%超。Whereは80%超。 Whenは75%超。 Whyはまだタマの中でしっくり理解できていないので0%。平均=61%。IEPから4か月後の目安50%はクリア―しています。
【下段右】
この目標の進歩状況をどのように※1測定するか、誰の責任で進歩状況を測定するかが記されています。
※1 教師や親がちょちょっとする形式ばっていないクイズやテスト結果。タマの実際の作業状態。日ごろの様子の観察での判断。正式検査結果。その他。という5項目あります。だいたいは最初の3つが選ばれます。なので、私の夏休み中「キッチンでちょこっと学習」のデータもカウントされるのです。

☆誰が目標達成の責任者になるか☆
論点は、IEPの数週間前に慌てて「その時だけ」のデータ収集する事が多い教師・助教員を含む学校職員か。きっちりした「日ごと+月ごと+年間」の詳データが出せる民間ABA企業か。双方協力してなのか。親の介入は絶対必須が学校区の大前提。なので責任者の箇所に「親」という責任者項目はナシ。

☆IEP目標の重要点☆
「全ての目標は測定できるものではなくてはいけない。」←米国連邦法IDEA(the Individuals with Disablities Education Act=障害者教育法案)の1つ。

もちろん行動面の年間目標も測定できなくてはいけません。
これが、行動面での目標の最初のページ。
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Behavior
さすが行動分析のプロ。「2週間に渡り、1分毎3回のリダイレクトで、タマがマスターしたスキルを駆使し、クラス課題を平均65%正確にこなす。」と、目標達成数値設定も細部まで記載されています。

その上、このようなグラフを用いたタマの年間目標達成度の詳しいデータ&行動分析レポートも提出してくれます。
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data
今年のタマの新目標は学業目標・行動目標合わせて16個。
行動面の年間目標の責任者はもちろん民間ABA企業。

IEPでは、書記・執行係がリアルタイムでコンピューターでミーティングで決められた目標を打ち込みます。法的書類なので、ここに記載される事の重要度は高。IEPの後方ページにはIEP Minutesも。このページにはチームメンバーが発する言葉、やり取りも概要記載されています。「 言った 」「 言わない 」のトラブル防止のためにもです。

親が同意のサインをした時から執行力を持つIEP。
私はミーティング当日に絶対同意サインはしません。
理由は...
①きちんと内容を確認したいから。
誤字などのちょっとしたミスがある時もあります。一度サインしたIEPに変更を加えるにはAddendum適応。追加・補遺ページを作成しなくてはいけないのです。親、担任、書記・執行人とごく少数ではありますが、全員が学校で集まり再びサイン。

みんなに手間と時間がかかるのであります

②学校側提出データに疑問がある場合、そのデータの大元である整理・数値算出前の生のデータ開示も文書送付で要請可能。←私はこれを1度要請した事あり。結果、お粗末な生データ発覚。民間企業のABAサービスを外そうとする学校区に「細工だらけ」のお粗末生データを用いて論議。学校区沈黙。タマのサービス続行に。

学校区と親側の意見が対立しヒートアップするIEPもしばしば。
そんな時には...
•IEPの日を改める
私には3度のIEPでやっと同意の経験あり。
ヒートアップしたIEPは今まででこれが初めてでした。←これについてはいつか書きますね
•Stay-Put(保留)行使
どうしてもIEPに同意できない場合に執行できる親の権利。
Stay-Putは前年のIEPを部分的、または全体的に保留する事ができます。私は部分的Stay-Put行使した事があります。新目標には同意したのですが、自宅ABAセラピーの件で。Stay-Putを行使すると、同意しない部分は前年のIEP記載通りの目標やサービス内容が継続有効に。基本、Stay-Putは無期限有効です。が! 1年ちょい越えると学校区から裁判通達が届きます ち~ん

私は学校区を訴えた事も、学校区に訴えられた事もありません。友達は長く保留しすぎて裁判に。自閉症の息子さんのサービスに関して学校区との意見が大きく異なり、弁護士介入IEPも。結果は敗訴 。弁護士介入で学校区とのやり取りは全て弁護士⇔学校区になり、親の思う事がきちんと伝わらず...。裁判大国アメリカ。私も勤務先で「〇〇の親がIEPに弁護士連れて来る。」と耳にします。学校区が親に訴えられているとよく聞きます。でも、私自身が実際に知っている友達で弁護士を使ったというケースは1人のみ。弁護士は高額なのでごく普通の家庭ではなかなか出来る事ではないのが現実。無料で相談に乗って下さる弁護士さんもいますが。IEP前の親同士とABA企業との知恵・情報交換が一番のサポートだと私は思っています。「学校区に雇われの身。だからIEPではあくまでも中立の立場を貫かなくちゃダメなんです 」と、親にもよぉぉぉぉくわかる「社会の仕組み」のど真ん中にある民間ABA企業のトップの方達。そうは言いながら、療育に関する法律や技術は豊富。IEP経験数の多さ。色々な学校区の特徴。そして何といってもサービスを必要とする子供達を想う気持ち。親の気持ちへの配慮もできるので、協力してくれます。
IEP前の「電話での打ち合わせ」笑
そしてIEP当日には、そんな電話の事などお互い素知らぬ顔で出席。

ここで私が書いた民間ABA企業のトップの方達。
この方達は持っています。BCBA。
次回はこの資格、BCBAについてです。