Taproot〜アメリカ発。自閉症児タマ&教育の現場

自閉症児タマの母/特別学級職員のmakiが発信する日々のあれこれ。

July 2016

今回はBCBAについて。
BCBAとは、Board Certified Behavior Analyst(認定行動分析士(資格証明))の略。
元々は、1990年代にフロリダで発行された「州」資格証明書。
これが州➡全米➡国際資格証明書に移行したのが2000年。

我が家がお世話になっている民間ABA企業の方の名刺にも入っています。「BCBA」
(MSはMaster of Science =理学・ 科学修士)
↓ ↓ ↓ ↓ ↓
BC

☆「BCBA」で判る事☆
●大学院で心理学、教育学などのヒューマンサービス分野を習得・終了された方。
●大学院で行動分析学クラスを取った方。
●BCBA有資格者もしくは資格発行委員会認証人物の管理・監督下で、最低でも9か月間の実績経験がある方。
●資格発行委員会に受験願書が認証され、試験に合格された方。

☆ありがちな誤解☆
●BCBA有資格者は自閉症ABA療育の有資格者。

【重要】

BCBA有資格者は、企業で社員の意志向上化、会社組織の生産性向上化、盲導犬などのサービスアニマル育成、公的機関での字句・事実改ざん防止など、自閉症分野とは無縁の仕事をされている方達も大勢います。

心理学の事は全くの素人ですが、
「行動分析(学)」は総称であり、
基礎部門を「実験的行動分析(TEAB)」,
応用部門を「応用行動分析(ABA)」
と呼ぶものと解釈しています。
つまりは、BCBA有資格者になるために、大学院課程での必修科目はABAに限るものではないという理解。
なので、BCBA有資格者=自閉症療育の有資格者と見なす事は誤解。

では、実際に我が家がお世話になっている民間ABA企業のBCBA有資格者は自閉症療育で使われる「ABA療育」に長けている「自閉症療育のプロ」なのでしょうか?

答えは「NO」です。

☆私が見ているBCBA事情☆
2015年12月の改正案。←つい最近。
これによりカリフォルニア州でもABAセラピーに健康保険が使える事に。
【保険会社】
保険適応の場合、「セラピー指導はBCBA有資格者に限る」と枠づけ。

これを聞いた時、私を含め、自閉症児を育てている多くの親は「 ってことは、スーパーバイザーレベルのBCBA有資格者から直接セラピーをしてもらえるの?」と興奮したのを覚えています。しかし、現実は...。
今までと何も変わらず。
「指導」とは「プログラム、セラピスト、セラピーの質管理」の事を指していたから。

子供と学校・自宅で実際に接するのはセラピスト(BCBA無資格が普通)。BCBA有資格者がセラピーを行うわけではないのです。民間企業ではBCBA有資格者がスーパーバイザー、ディレクターという上部に位置していますが、スーパーバイザーでもBCBAの資格を持っていない人もたくさんいます。これまでは、月2程度でBCBA資格有無に関係なく、指導のため、「スーパーバイザーポジション」の方がセラピーセッションに顔を出すという形態。

セラピストになるには高卒学歴が必要条件。企業でのテスト・面接に合格後、企業独自のトレーニング課程を終了すれば、自閉症児と関わった経験無しでもOK。高卒だからダメなセラピスト? そんな事は決してありません。過去、タマのセラピストだった方は高卒でしたが、動物大好き、子供大好きという方でした。タマの会話力をぐ~んと引き上げてくれましたよ。BCBA無資格のスーパーバイザーの方もいましたよ。この方は大卒後、セラピストとして勤務。タマのセラピストからスーパーバイザーに昇格。VBを教えて下さったのもこの方。親の考えも即理解できる方だったので、親からの支持・人気の高いセラピスト&スーパーバイザーでした。なのに この保険OK法がために、私が住む学校区もこれまでの方針を変え、「学校区ケースを扱うセラピストは最低大卒学歴を有する物でなくてはいけない。スーパーバイザーはBCBA有資格者のみ」に。←学校区付きABAマネージャーはBCBA無資格者でもOKと言う「 はぁ?」な現状を棚に上げて。

この変更で、高卒でもBCBA無資格でも" I love Tama "とありのままのタマと向き合い、タマの進歩・可能性を引き出して下さり、親の気持ち・意向も十二分理解する事ができた高卒セラピストとBCBA無資格スーパーバイザーは、タマのケースから退かなくてはいけないという結果に。この2人は大卒歴・資格を問わない州立障害支援センターケースに異動。そのあと、タマのケースに付いたセラピストは教育学院卒でBCBA取得に励んていた方。ユーモアもあり、タマにも家族にもピッタリの方でした。BCBA有資格者のスーパーバイザーは「私はこの教本に基づいた事しかやりません。」「私がいいと思う事を取り入れます。」っとガッチガチの方だったので、「さようなら。出口はあちらです。」と私からお断りしました。
【民間ABA企業】
学校区に雇われてABAセラピー提供をするよりも、保険適応で提供する方が「ビジネス」としての収入UP。

健康保険利用可になるまで、民間ABA企業の「クライアント」は州立障害支援センターか公立学校区。
療育を必要とする子供達がABA療育が受けられるよう、各公的機関に「我が社を雇って下されば、セラピー料金を団体割引料金で提供させて頂きます。」と自ら「営業」するのが普通でした。
「営業」と言う表現を使うのは個人的にはイヤです。少なくとも私が今まで関わった民間企業のほとんどの方々は「属する企業の儲け」のためではなくタマを含む「本当にABAセラピーを必要としている子供達&親のサポートを第一に考える方達でしたので。

しかし、保険OK法以前から、自腹40時間ABA+公・私立学校に子供は送らず"HOME SCHOOL"(自宅教育)を行ってきている家庭もアメリカには多く、この選択をした家庭からのABAセラピーへの需要&私の周りで保険適応ABAセラピーをやっている家庭は未知でも、この新法で保険を使う家庭が増加したらしく、民間企業もBCBA有資格者数増加を強いられる状況に。その結果、自閉症療育企業で働くBCBA有資格者の「信頼性」と言うのか、「純度」が落ちたように感じます。例えば、心理学・教育学専攻大卒・院卒で民間ABA企業に就職➡学費は企業持ちでBCBA資格取得の指定・認定校へ➡既に企業に属しているので「BCBA有資格者もしくは資格発行委員会認証人物の管理・監督下で、最低でも9か月間の実績経験」はセラピストとして普段の仕事をこなしていればOK。➡大体の場合、セラピストは2、多くて3ケース掛け持ち。2年ほどセラピストをしながらBCBAを取得し、スーパーバイザーに昇格しても、実践経験豊富とは言い難い。➡BCBA課程を修了し資格証明を得ても、知識の実践応用ができない。➡このようなBCBA有資格者がスーパーバイザーとしてセラピストやプログラムの指導をしても+責任者としてIEPに出席しても全く無意味。⇇学校区や親からの問題行動の解決策、行動データ分析の説明を問われても、「そんな事は、みんな既にわかっている・既にやってきている事だって 」と思う返答しかできない。➡親や教師の方が実践経験は長い➡ドリフのいかりや長介の様に「だめだこりゃ。」となってしまう。

前回の「IEP」事情で書きました。

「ここで私が書いた民間ABA企業のトップの方達。
この方達は持っています。BCBA。 」
と。

ABAセラピーを受けるようになったのはタマが2歳の時。
現13歳。
これまでに多くのBCBA有資格者と接する機会を頂きました。
その中で「 さすがBCBA有資格者 」と思える方達は、タマだけでなく、セラピスト、親、学校区職員。全員ひっくるめた行動心理の把握&分析ができる方達。
タマの療育に関わる全ての人達から「良い行動」をサラッと自然に引き出せる技術を持っているのです。だから親に「もっと療育を頑張って下さい。」とか、タマの担任に「タマが挙手しているのにあなたが指名しないからIEPの挙手ゴールがマスターできないんですよ。(←データは語る。事実そうなんですけどね 。でもそのデータを使って担任がムッと来るような説明ではなく「そうですね。わかりました。」と納得する説明ができるのです。)」などとは決して言いません。そんな事を言われたら、負担・嫌悪に感じてしまいますよね。親だって日々多忙。担任だって受け持っているのはタマだけではありませんから。
この方達は「タマの行動を修正&引き出すのは私達の役目。その行動をタマが披露できる舞台(機会)を作り出すのが親や教師の役目。」というコンセプトを持っている方達なのです。
【学校区】
保険が使えるのだから、学校区予算で自宅ABAセラピーサービスを提供しなくてもいいじゃないか。
「アメリカでは公費でABAセラピーが受けられる」と言うのは事実ですが、「週40時間のセラピー」は公費ではあり得ないと言うのも事実です。公費で受けられるABAセラピーは週10時間~20時間がMAX。タマが幼少期には週10時間でした。その後、IEPで週20時間に変更。この時も「IEP有効期間の1年ではなく、3か月毎に見直し・更新あり」という条件付きで。今でも、週20時間はキープしていますが。

私が1度だけ経験したヒートアップ&3度日を改めてようやく同意サインしたIEPは、この保険OK法が下りた2015年。去年のIEPでした。「学校での行動は公費で。自宅での行動は自己保険で。」と言う学校区の考えと親の考えがぶつかり合ったからです。
【親】
無償・適切な教育法(FAPE)があるのに、なぜ自己保険を使い個人負担金を払う必要があるのか。
保険OKになっても、学校区は親に保険利用を強いる事はカリフォルニアでは違反。私の場合、タマにとって週20時間のABAは適切な時間量と思っています。今までは学校12.5時間/自宅7.5時間のサービスでした。これを学校区が「タマはよく頑張っているので自宅サービスは不要と判断しました。ここからは12.5時間で行きましょう。」と根拠不明の発言。「ちょっと待って下さい。私は学校区に自宅セラピーの様子を見学しに来てくださいと何度もお願いしてきました。自宅セラピーを見た事がない学校区に、自宅サービス不要と判断されるのは同意できません。自宅の1:1セラピーの方が能率よくIEPゴール達成の進歩が出ているとデータも出ています。」と議論。今回はBCBA事情についてなので、詳細は省きますが、ヒートアップIEPの結果、学校区と私は「20時間は全て学校でのサービスに移行。保険は利用しない。月1で学校・ABA企業・親で進歩状況確認ミーティング。進歩状況に滞り・退化が見られたら自宅セラピーの復活もあり。」と言う妥協案で合意。
【私の本音】
この妥協案でいいと思った大きな理由は3つ。
1)週3で4:00PM~6:30PMだったセラピー時間。大きくなるにつれ、お兄ちゃんと三男坊の活動スケジュールに支障をきたす事が増加。
2)タマが学校から帰宅直後~6:30PM セラピー終了➡夕食➡お風呂➡「おやすみなさい」スケジュール。タマが自由に遊び、発見できる時間が全くなかった。
3)スーパーバイザー(BCBA有資格者)としてタマのケースに付いた方から私が学べる事がほとんどない。←実践経験が浅いため、まだ応用が利かないスーパーバイザーなのです。
【個人の意見】

BCBA有資格者と言っても、その肩書だけで資質は全く判断できない。

次回はABA以外の療法についてです。

今回は、ブログでもよく登場するIEPを写真付きで解説します。
過去ログでおさらいすると...。


IEP
とはIndividualized Education Planの略。
簡単に説明すると、タマだけのためにカスタムメイドされた教育計画の事。この教育計画を決めるミーティングの事もIEPと呼ぶ。
最低でも2時間はかかるIEPは、1年間を通じての目標を決める重要な法的書類作成のミーティング。

実際のIEP書類がコレです。
後ろにABA企業のデーターレポート(11ページ)も添付されて 肉厚感倍増
IEPは全25ページ。
今年2月25日にミーティングがありました。( タマのIEPです)
IEP
IEPは基本的に 2種類。
①Annualと呼ばれる毎年のIEP
これは、1年間の進歩状況確認。そこから次の1年の目標を作るIEP。
ABAやスピーチセラピー等のサービスを受けられる場所&時間(学校・自宅&週何時間) &形態(個別orグループ)の見直しも。

☆IEPにはこんな人々が参加します☆
↓ ↓ ↓ ↓ ↓
書記執行役(学校区職員。校長、教頭の時もよくある。)

特別支援学級教師
普通学級教師
(サービスを受けていれば)
↓ ↓ ↓ ↓ ↓
学校付きセラピスト(言語・作業療法士)
学校付き行動療法士(ABA)主任
ABA企業主任
親の意向でIEPに出席してもらいたい方達も参加可能
↓ ↓ ↓ ↓ ↓
例) 弁護士、親仲間のIEP熟知認識者、カリフォルニア成人年齢18歳以上なら祖父母、兄弟姉妹、誰でも参加し意見を述べる事ができます。
年間目標を決めるIEP出席メンバーを「IEPチーム」と呼びます。

タマのIEPチーム。今年はメンバー10名。
「チーム」と言いながら、だいたいは学校区vs親側(親&民間ABA企業)というのが現実
学校区は「いかにして予算のセーブをするか」つまりは、「いかにしてサービスを減らすか」
親側は「いかにして子供に必要なサービスをキープするか」
華麗なる真逆ベクトル。笑
signature
②Triennualと呼ばれる3年毎のIEP
目的はAnnualと同じ。
上記IEPチームに心理カウンセラー、看護師が加わります。
このIEPでは生徒が受ける教育適性の見直し・確認目的あり。
心理カウンセラーは、精神年齢などの評価結果。
看護師は聴力・視力検査をはじめとする身体検査結果。
学校側チームメンバーが生徒の正式詳細評価・検査結果データ提出でのIEP。
学校区予算で雇用されている民間ABA企業からの詳細データ提出は毎IEPで「当たり前」 。

この正式評価は、タマが普通学級で学べるクラスの有無判断基準にもなります。←絵画が大好きなタマ。今年7年生でしたがセラピスト付きで6年生普通学級アートクラスに参加しました。 一貫校の特典(?) 小5年時にはタマの得意な足し算・引き算メインの小2普通学級「算数」にも参加できました。
注意
IEPは必要があればいつでも文書送付で親・学校、どちらからでも要請可能。
要請から30日以内にミーティングを行う事はカリフォルニア州法。
なので、Annual、Triennialを待たずとも、何らかの見直しが必要な際にはIEP&正式評価・検査要請もいつでも可能。見直しの必要性はそう頻繁にあるものではないので、この頻度で「ちょうどいい」が私個人の意見。←それだけ慎重に扱われるのがIEP。
☆初公開☆

これがIEPの中身。
nakami
ぽちぽちと「ki」だけ隠すのも大変だったので、通称「タマ」の実名「Tamaki」も初公開
このページから年間目標記載が始まります。
【上段】
去年~今年のIEPまでの年間の進歩状況。
読解は80%で目標達成。実際は70%だったので「進歩中」と書かれています。
語彙力も80%で目標達成。こちらも60%だったので「進歩中」。
クリアできなかった目標を次年に持ち越す必要性の有無もIEPで決めます。
【中段】
タマの現状レベル&実用的技能の「Strength(長所・本人が自力で頑張っている姿勢)」と「Needs(これからの必要性)」が共に書かれています。
【下段】
中段のデータを基に、年間の新目標が書かれています。
年間目標にはIEP日から4か月後と10か月後の達成目安も記されています。
この写真ページの新目標①は英文読解。
年間目標は「選択肢付き読解問題を口頭で質問された時、70%正確に答える」
達成目安は4か月後=50%。10か月後=70%。

この目標はタマにはぴったり
選択肢付き読解問題。
タマが理解している単語内容での読解問題。選択肢を視覚で捉えれば、答えはすぐにわかるタマ。聞き取りとなるとまだまだ練習が必要。10か月後に年間目標である70%になっているのは、1年後には70%超えを狙える可能性が十分あるから。長い夏休み中の現在、私とキッチンでちょこちょこっとする読解練習。目標はざっくり大きく書かれていますが、私流でWhat(何) Who(誰) Where(どこ) Why(なぜ) When(いつ)の個別データを取っています。現在、Whoは90%超。Whatは60%超。Whereは80%超。 Whenは75%超。 Whyはまだタマの中でしっくり理解できていないので0%。平均=61%。IEPから4か月後の目安50%はクリア―しています。
【下段右】
この目標の進歩状況をどのように※1測定するか、誰の責任で進歩状況を測定するかが記されています。
※1 教師や親がちょちょっとする形式ばっていないクイズやテスト結果。タマの実際の作業状態。日ごろの様子の観察での判断。正式検査結果。その他。という5項目あります。だいたいは最初の3つが選ばれます。なので、私の夏休み中「キッチンでちょこっと学習」のデータもカウントされるのです。

☆誰が目標達成の責任者になるか☆
論点は、IEPの数週間前に慌てて「その時だけ」のデータ収集する事が多い教師・助教員を含む学校職員か。きっちりした「日ごと+月ごと+年間」の詳データが出せる民間ABA企業か。双方協力してなのか。親の介入は絶対必須が学校区の大前提。なので責任者の箇所に「親」という責任者項目はナシ。

☆IEP目標の重要点☆
「全ての目標は測定できるものではなくてはいけない。」←米国連邦法IDEA(the Individuals with Disablities Education Act=障害者教育法案)の1つ。

もちろん行動面の年間目標も測定できなくてはいけません。
これが、行動面での目標の最初のページ。
↓ ↓ ↓ ↓ ↓
Behavior
さすが行動分析のプロ。「2週間に渡り、1分毎3回のリダイレクトで、タマがマスターしたスキルを駆使し、クラス課題を平均65%正確にこなす。」と、目標達成数値設定も細部まで記載されています。

その上、このようなグラフを用いたタマの年間目標達成度の詳しいデータ&行動分析レポートも提出してくれます。
↓ ↓ ↓ ↓ ↓
data
今年のタマの新目標は学業目標・行動目標合わせて16個。
行動面の年間目標の責任者はもちろん民間ABA企業。

IEPでは、書記・執行係がリアルタイムでコンピューターでミーティングで決められた目標を打ち込みます。法的書類なので、ここに記載される事の重要度は高。IEPの後方ページにはIEP Minutesも。このページにはチームメンバーが発する言葉、やり取りも概要記載されています。「 言った 」「 言わない 」のトラブル防止のためにもです。

親が同意のサインをした時から執行力を持つIEP。
私はミーティング当日に絶対同意サインはしません。
理由は...
①きちんと内容を確認したいから。
誤字などのちょっとしたミスがある時もあります。一度サインしたIEPに変更を加えるにはAddendum適応。追加・補遺ページを作成しなくてはいけないのです。親、担任、書記・執行人とごく少数ではありますが、全員が学校で集まり再びサイン。

みんなに手間と時間がかかるのであります

②学校側提出データに疑問がある場合、そのデータの大元である整理・数値算出前の生のデータ開示も文書送付で要請可能。←私はこれを1度要請した事あり。結果、お粗末な生データ発覚。民間企業のABAサービスを外そうとする学校区に「細工だらけ」のお粗末生データを用いて論議。学校区沈黙。タマのサービス続行に。

学校区と親側の意見が対立しヒートアップするIEPもしばしば。
そんな時には...
•IEPの日を改める
私には3度のIEPでやっと同意の経験あり。
ヒートアップしたIEPは今まででこれが初めてでした。←これについてはいつか書きますね
•Stay-Put(保留)行使
どうしてもIEPに同意できない場合に執行できる親の権利。
Stay-Putは前年のIEPを部分的、または全体的に保留する事ができます。私は部分的Stay-Put行使した事があります。新目標には同意したのですが、自宅ABAセラピーの件で。Stay-Putを行使すると、同意しない部分は前年のIEP記載通りの目標やサービス内容が継続有効に。基本、Stay-Putは無期限有効です。が! 1年ちょい越えると学校区から裁判通達が届きます ち~ん

私は学校区を訴えた事も、学校区に訴えられた事もありません。友達は長く保留しすぎて裁判に。自閉症の息子さんのサービスに関して学校区との意見が大きく異なり、弁護士介入IEPも。結果は敗訴 。弁護士介入で学校区とのやり取りは全て弁護士⇔学校区になり、親の思う事がきちんと伝わらず...。裁判大国アメリカ。私も勤務先で「〇〇の親がIEPに弁護士連れて来る。」と耳にします。学校区が親に訴えられているとよく聞きます。でも、私自身が実際に知っている友達で弁護士を使ったというケースは1人のみ。弁護士は高額なのでごく普通の家庭ではなかなか出来る事ではないのが現実。無料で相談に乗って下さる弁護士さんもいますが。IEP前の親同士とABA企業との知恵・情報交換が一番のサポートだと私は思っています。「学校区に雇われの身。だからIEPではあくまでも中立の立場を貫かなくちゃダメなんです 」と、親にもよぉぉぉぉくわかる「社会の仕組み」のど真ん中にある民間ABA企業のトップの方達。そうは言いながら、療育に関する法律や技術は豊富。IEP経験数の多さ。色々な学校区の特徴。そして何といってもサービスを必要とする子供達を想う気持ち。親の気持ちへの配慮もできるので、協力してくれます。
IEP前の「電話での打ち合わせ」笑
そしてIEP当日には、そんな電話の事などお互い素知らぬ顔で出席。

ここで私が書いた民間ABA企業のトップの方達。
この方達は持っています。BCBA。
次回はこの資格、BCBAについてです。


間に特報が2本入りましたが、遂に最終回。 「できない約束。」シリーズ。笑
「データ開示でお母様は無言に。しかしその後、学校区・私達に対する怒り?T君への嫌がらせ?と思わせるお母様の奇行が目立つようになりました...。」♪ちゃらら ちゃらら ちゃぁらぁああ(←ここはまたあのお馴染みの音楽で。)
で「つづく」となった前回。

奇行開始のきっかけは...。
T君の成績が「偽オールA」から「オールF」への大変貌。

「普通学級で学ぶ全生徒達に対する公正評価が大前提。T君の現状基盤に適切な教育はRSPではなく、MMまたはMS特別支援学級。」という学校区特別支援学級部トップの判断。これにより、ご両親がT君の実態を理解されるまで、何千回に及ぶプロンプトは大幅カット。授業内容・テスト時の変更はナシに。つまり「基本的事項のみ」のサポートに変更という指示が出たのです。普通学級教師にも伝達。

例えば、英語文学の「なぜ主人公はこの行動を取ったのでしょう?」という様な読解あるある問題。
今までなら簡易文章化した章を示して「この章にあるよ。」→ダメな時は段落を示して「この段落だよ」→それでもダメな時には「この2つの文章(正解確率50%)のどっちかに理由が書いてあるよ。」(←ほとんどココ)を何度も何度も。
ここから、
「どうしてかな?」→T君の反応=「...。」
「それはどこで見つけられるかな?」→T君の反応=「本の中」←ある意味正解
「何か質問はある?」→何が解っていないのかT君自身が解らないので質問もナシ。
という風に単なる「声かけプロンプト に...。

「理解不足と言うか、障害を持つT君を認めたくない親のためになんでT君がこんな目に遭わなきゃいけないの?でも、この単なる「声かけプロンプト」が、障害があってもRSP支援で普通学級で学んでいる他の生徒達の実際のレベル...。」
心中とてもきつかったです

そんな中、理科のテストで自力で100点満点中2点=F。
T君は嬉しそうに言いました。
2点! 」と。
T君にとって普通学級での成績評定など何の意味もない事。
自分でできたという達成感こそがT君にとって一番有意義だという事。

しかし、お母様は不満不満不満
その不満から勃発する奇行の数々。
☆この2年間での奇行ベスト3☆
チアリーダーの件
「体育がAでなくなったのは、ランチの時間にあなた達助教員がちゃんと食べるようにチアリーダーになってくれないから。最初に会った時にお願いしましたよね?」
【豆知識】こちらの学校にも学校給食(朝食&昼食)はありますが強制ではありません。食べたい人がお金を払って食べるシステム。低所得家庭の生徒達は無償。T君も無償。でも、T君が食べられる物は少なく、ほとんど寄付。←PTAが給食時になるとカフェテリア出口にクーラーボックスと待機。生徒達が手を付けずに残す果物、ミルク、袋入り野菜を回収し、地元のホームレス施設等に寄付するのです。市民の税金で成り立っている給食だって無駄にはしません。
私が勤務している学校区の給食はこんな感じです。
これで一食$2.75(約280円)。← これに280円は払いたくない
うちの坊達は自宅からランチを持っていきます。笑  

IMG_8614 (1) IMG_8613 (1)
「チアリーダー」って言われてもねぇ。
トークンシステムを使っても、ひき肉で「 おえっ 」のT君。私も「 おえっ 」となりそうな時あり。
果物と野菜。ミルクはチョコレートミルクなら大丈夫なT君。ヘルシーなランチですが、ランチ後残り半日授業はある。体育は一番最後。心配になりますよね。
お母様からは「 Tが空腹で体育をするのかと思うと心配でならない。だから食べさせて!」と2週間毎日。「家では何を食べさせてるんだっつ~の」っと誰もが思っていました。聞いても「私は皿洗いしかしないから。」と煙玉投入のお母様。そこで、学校給食メニュー をお母様に渡して言いました。「お母様が心配されるお気持ちは私も同じです。T君が食べられるメニューの時はいいのですが、家からスナックを持たせるかランチを持参する事は可能ですか?」と。するとお母様は ハッ となり、「私料理しないからダンナに相談します。」と。それから、最初はクラッカーを持参するようになり、しばらくして自宅からランチ持参に...。T君もお父様が作る自宅ランチで完食。 やれやれ。それでも、体育の成績はAにはなりませんでしたけどね。
リサイクル狂の件
数学の+,-, x,÷計算はT君のお得意。でも、文章題となると...。T君へのサポート形態が変化してから数学もF。ある日、T君のバッグの前ポケットにスーパーの袋。「?」と思いましたが、特には気にせず。しかし、次の日。職員&生徒が何やらザワザワ。「あそこで学校中のリサイクル ごみ箱に頭突っ込んでペットボトル回収してる人誰?」っと。それはT君のお母様でした。上司が事情を聴くと、「Tはペットボトルをつぶす音が大好きだし、これをリサイクルするとお金にもなる。だから、Tにお金の計算をさせて数学でAが取れるように。毎週火曜ににはこの学校のペットボトル回収に来る事に決めたんです。」っと。お母様はT君にも学校でペットボトルを見つけたら家に持ち帰る様に言っていたのです。→スーパーの袋の意味判明。それからT君はクラスメイトが水を飲み終えそうになると授業中でも「あ!ペットボトル!」と落ち着きが無くなってしまったのです。「お母さんが言った。」と。そこでトークンシステム再登場。「学校が終わるまでにトークンが全部埋まったら、家の近くでお母さんとペットボトル探してね。」と。従順なT君はこれで授業中の落ち着きを取り戻しました。しかしお母様は...。「他の生徒達が不審に思う行動はT君のためにも校内では避けて欲しい。」と校長からも直々に話がありましたが、スルー。最後の遠足時にもお母様参上。 もちろんランチ時間を狙って。そして生徒達に「ペットボトルはこの袋に入れて~‼」と言って歩いていました。「T君の数学のために回収されているんですね?」っとやや皮肉込の確認をしてみると「あ、この袋いっぱいで$40くらいになるの。それで私が好きなウェンディーズのサラダ買えるから。」
☝ノーコメント...。
私はT君を連れてボール遊びに行きました。
•FaceBookでバレバレの件
ある寒い冬の月曜日。顔色の悪いT君が短パンで登校。聞くと「週末吐いた。下痢した。」とT君。「今日は看護師さんがいるから、保健室行って熱測ってみようね。」と言うと「 No!No!家に帰れない。」と拒むT君。おかしいなっと思い上司に連絡。上司は「もしかして?」とFaceBookにログオン。そこには「今日は新しいダンスムーブ。練習。練習。」という記述と共に、数分前にアップされたお母様お得意のサルサダンスを男性パートナーと踊る動画が。「 これが理由か。」っと上司と私。「既婚者なのに男とダンスしちゃって、この母親何やってるの?」と60代のお局助教員。「いや、これは単なるダンスパートナーだし、母親だからって自分の好きな事をする時間を持ってはいけないという事ではないでしょう。笑」と上司。(←同感)上司も私も、それならそれでT君の容態をきちんと話して欲しいと思ったのです。お母様に連絡を入れると「Tが新しい事を学ぶのにどうしても学校に行きたいって言ったから。(←嘘つき 。)」と。上司はこれで「いい加減にせぇ!」っとなり、「お母さん。さっきmakiがT君を保健室に連れて行き、微熱ありと確認しました。もし容態に変化があったらお迎えに来て下さいね。」と怒りを精一杯抑えた口調で言いました。「はい。あ、それからTは今朝トイレに間に合わず長ズボンを全部汚しちゃったので短パンなんです。バッグに替えのパンツが入っているので、もしまた汚す事があったらヘルプお願いします。」とお母様。T君はこの日、ランチは食べられませんでしたが発熱せず、普段よりゆっくりめの対応でなんとか学校での1日を終えました。

おわかりの通り。
お母様はT君の名の下、ご自身の理想・欲求を満たそうとしているだけなのです。

ある時。
「maki。私の息子の助教員としてではなく、自閉症児を持つ同じ母親同士として話がしたい。」とお母様に言われ、私の勤務時間終了後、学校外で会う事に。
お母様に「makiはこのままタマが特別支援学級でいいと思うの?そんなんじゃ将来、バーガーショップの掃除とかバーガー焼く大人にしかなれないんじゃない?高校卒業証書がないと世間で通用しないでしょ?私はどうしてもTに高校卒業証書を取ってもらいたいの。それが叶うようにTが高校卒業まで助けてくれるって約束してくれる?」と聞かれました。
「私は、タマは特別支援学級でいいと思います。そこが、タマが小さい時から積み上げてきた事の上にまた一つ一つ新しい事を積み上げて行ける機会を与えてくれる所だから。今、タマはMS特別支援学級に在籍していますが、以前はMMにもいたんですよ。MMではタマの言葉の理解力ではいっぱいいっぱいで、宿題も「今」タマができる事の5歩、10歩も先の事だったり。私が「こう書いて。これマネして」とタマに言って私が宿題をやっているような感じでした。すごいストレスでしたよ。このままじゃタマが自分でできる事も増やせなくなるし、タマが自分で考える事、自分なりに表現する事もできなくなると思い、レベルをMSに変えてもらったのは親の私です。MSなら、タマが既にできる事の「復習・メインテナンス」もできる。親の私にも気持ちに余裕が出てくる。学校では学校が必要と思う事の練習。家はタマが生活して行く上で自分できる事を増やすチャンスの山。缶切りの使い方。色鉛筆で色をブレンドして別色発見。包丁の使い方。お皿の洗い方。花や虫の観察。その中で学校で練習している算数や言葉の練習もできますし。親も仕事や家事で忙しい中、親がアップアップ状態ではイライラ無しで子供と向き合う事はできません。私はタマが1を聞いたら1しかわからないではなく、1を聞いて10を知る事・発見できる事ができたらいいなって思っているんです。だから、もしタマが将来バーガーショップで働ける事になって、タマにできる事が店内掃除やバーガーを焼く事ならそれはありがたい事と思います。誰かのお役に立てるのですから。タマの実力を捻じ曲げてもらう高校卒業証書は無意味な紙切れ。上司の過去の生徒に親が弁護士を使ってまで自閉症の息子の高校卒業証書を「買った」ケースがあったそうですよ。その生徒の親は大きなレストラン経営者で財力もあったそうです。でも、「買った」卒業証書を信用して息子さんを雇った会社からは試用期間中に断られ、その息子さんは親が経営するレストランの掃除ができるように今でも練習中だと聞きました。タマは特別支援学級課程修了証明が頂ければ十分です。それがタマが頑張ってきた証ですから。お母様が言う高校卒業証書はT君が望むものではなく、お母様自身が望むもの。だから、私にはお母様との約束はできません。T君、普通学級生徒が映画の話をしていても、映画館に行った事がないって教えてくれましたよ。ホットココアも飲んでみたいって教えてくれましたよ。どうかT君の願いを叶えてあげて下さい。家の事があるので私はこれで失礼します。」が、ヨガに行っていたから遅くなっちゃったとの理由で40分以上お母様を待った&これまでのお母様への気持ちがこもた私の答え。
お母様は驚いた顔で私を見ていました。
次の日、「お母様から苦情が来るかもしれません。それなりの処分も覚悟してます。でも、私は自閉症児を持つ母として真っすぐに話してきました。ご迷惑が掛かってしまったらごめんなさい。」と上司に伝えました。上司は「大丈夫。私はmakiの事全力でバックアップするから。私のバックアップは必要じゃないと思うけどね。T君のお母様は自閉症児を持つ同じ母であるmakiから一番聞きたかった事を聞けたんだから。」と。

そして今年のIEP。
「承諾します。Tのために。Tのために。」と涙を流してIEPに署名して下さいました。
T君はこの秋から特別支援学級で学ぶ事に。
そしてお母様から携帯にテキスト。
「maki。あなたは私のエンジェル。Thank YOU」と。


↑このページのトップヘ